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2025.03.24 犬と猫のワクチン接種ガイド|高知県南国市の動物病院が解説する種類と重要性

愛犬や愛猫のワクチン接種を考えたとき、「副作用が心配」「本当に必要なのか分からない」と悩む飼い主様は少なくありません。特に、室内飼いの犬や猫にワクチンが必要なのか、年齢とともにワクチンの重要性が変わるのかといった疑問を抱く方もいらっしゃいます。

しかし、ワクチン接種はさまざまな感染症から犬や猫を守るだけでなく、病気の拡大を防ぐためにも重要です。高知県南国市にあるなんごくアニマルクリニックでは、飼い主様が安心してワクチンを受けられるよう、安全な接種環境を整えています。

今回は犬や猫のワクチン接種について、重要性や種類、適切なスケジュールなどを詳しく解説します。よくある質問にもお答えしていますので、ぜひ最後までご覧ください。

■目次
1.ワクチン接種の重要性
2.犬に必要なワクチンの種類と効果
3.猫に必要なワクチンの種類と効果
4.適切なワクチン接種のタイミングとスケジュール
5.よくある質問とワクチンに関する誤解
6.なんごくアニマルクリニックでのワクチン接種について
7.まとめ:大切な家族の健康を守るワクチン接種

 

ワクチン接種の重要性

ワクチン接種は、犬や猫が命に関わる病気にかかるリスクを減らすために必要な予防医療の一つです。特にワクチンで予防できる感染症の中には、発症すると治療が困難であったり、致命的な結果を招いたりするものもあります。

たとえば、犬の「パルボウイルス感染症」や猫の「猫汎白血球減少症」は、特効薬がなく、発症すると短期間で重篤化することがあります。また、「レプトスピラ症」は人にも感染する可能性があり、地域全体の衛生管理にも関わる重要な病気です。

実際に、高知県や南国市でもレプトスピラ症の発生例や、パルボウイルスによる犬の死亡例が報告されています。こうした病気を未然に防ぐためにも、適切なワクチン接種が欠かせません。

 

犬に必要なワクチンの種類と効果

犬のワクチンには、複数の病気を予防できる「混合ワクチン」があります。なんごくアニマルクリニックでは、6種混合ワクチンと10種混合ワクチンを取り扱っています。

 

<6種混合ワクチン>

以下の6種類の感染症を予防できます。

犬ジステンパー:高熱や呼吸器症状を引き起こし、進行すると神経症状が現れる病気
犬伝染性肝炎(アデノウイルスⅠ型):肝臓に炎症を起こし、食欲不振や嘔吐を引き起こす
犬アデノウイルスⅡ型:気管支炎や肺炎を引き起こし、咳や発熱を伴う
犬パラインフルエンザ:ケンネルコフ(犬の風邪)の原因ウイルスの一つ
犬パルボウイルス感染症:激しい下痢や嘔吐を引き起こし、特に子犬では致死率が高い
犬コロナウイルス感染症:パルボウイルスと併発すると重症化することがある

 

<10種混合ワクチン>

6種混合ワクチンの内容に加え、レプトスピラ症の4種類の型(カニコーラ・イクテロヘモラジー・グリッポチフォーサ・ポモナ)を予防できます。

レプトスピラ症は、川や土壌に存在する細菌が原因で感染し、人にも感染する「人獣共通感染症」です。高知県内でも発生例があり、特に川や海で遊ぶ機会が多い犬には10種混合ワクチンの接種を推奨しています。

 

猫に必要なワクチンの種類と効果

猫のワクチンも、混合ワクチンが一般的です。当院では3種混合ワクチンと4種混合ワクチンを取り扱っています。

 

<3種混合ワクチン>

以下の3種類の感染症を予防します。

猫ウイルス性鼻気管炎猫ヘルペスウイルス感染症):くしゃみや鼻水、結膜炎を引き起こし、慢性化しやすい
猫カリシウイルス感染症:口内炎や肺炎を伴い、重症化すると命に関わる
猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス感染症):激しい嘔吐や下痢を伴い、治療法がないため致死率が高い

 

<4種混合ワクチン>

3種混合ワクチンに加え、猫白血病ウイルス感染症を予防できます。

猫白血病は、感染した猫との接触でうつる病気で、発症すると免疫力が低下し、がんや貧血を引き起こします。外に出る機会がある猫や、多頭飼いを考えている場合は4種混合ワクチンを推奨しています。

 

適切なワクチン接種のタイミングとスケジュール

子犬や子猫のワクチン接種は生後6〜8週齢で1回目を接種し、16週齢までに複数回接種することが推奨されています。その後は年1回の追加接種を行います。

ただし、狂犬病ワクチンとは同時に打つことができないため、飼い主様と相談しながらワクチン接種スケジュールを組んでいきます。

 

よくある質問とワクチンに関する誤解

Q:室内飼いの場合、ワクチンは必要ないですよね?

A:室内でも飼い主様の服や靴を介してウイルスが持ち込まれる可能性があるため、ワクチン接種は必要です。

 

Q:年齢とともにワクチンの必要性は低下しますか?

A:高齢だからといって、ワクチンの必要性が低下するわけではありません。ワクチンの効果は一生涯続くわけではなく、シニア期だからといって副作用のリスクが高まるというわけでもありません。
むしろ免疫力が下がって感染症にかかるリスクが高くなるため、特別な事情がない限りは年齢に関係なく接種することをおすすめします。

 

Q:ワクチンの副作用が心配です。

A:副作用の発生率は約0.07%と決して高い数値ではありません。アナフィラキシー反応は基本的に接種後すぐに現れるため、ワクチン接種後30分程度は院内で待機していただき、万が一の際にはすぐに対応を行います。
帰宅後も何か心配な症状が見られた場合はすぐに対応いたしますので、遠慮なくご相談ください。

 

Q:ワクチンを打っても病気になることはありますか?

A:残念ながら、ワクチンを打っていても100%病気を防げるわけではありません。しかし、万が一感染した場合でも症状を軽く済ませることができるため、ワクチン接種をおすすめしています。

 

なんごくアニマルクリニックでのワクチン接種について

ワクチン接種は、基本的に健康に問題がない子に対して行います。そのため、腎臓病などの持病がある場合や治療中の場合は副作用が出やすく、必ず事前に獣医師に相談する必要があります。

当院では接種前に必ず健康状態をチェックし、安全にワクチン接種を行う体制を整えています。病気療養中の場合は犬や猫の状態を見ながら飼い主様と相談の上で判断するため、持病があるからといってワクチン接種を諦めずに、まずは一度当院までご相談ください!

<img src="なんごくアニマルクリニック.jpg" alt="ワクチン接種中の黒猫と獣医師の診察風景" />

 

まとめ:大切な家族の健康を守るワクチン接種

ワクチン接種は、愛犬や愛猫を感染症から守る大切な予防策です。なんごくアニマルクリニックでは、個々のライフスタイルに合わせた最適なワクチンプランを提案しています。

ワクチンに関する疑問や不安がある場合は、ぜひ当院までご相談ください。愛犬や愛猫と健康で幸せな日々を過ごすために、適切なワクチン接種を行いましょう。

 

高知県南国市の『なんごくアニマルクリニック』
TEL:088-863-0039

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