2026.07.01 台風や災害から愛犬・愛猫を守るために|高知県南国市の動物病院が考えるペット防災の備え
「台風が近づくたびに不安になる」「避難が必要になったとき、愛犬や愛猫をどう守ればよいのだろう」と感じた経験はありませんか。
当院のある高知県は台風や大雨の影響を受けやすい地域です。そのため、災害への備えは特別なものではなく、日常生活の延長として考えておきたい大切な準備のひとつといえます。
特に、心臓病やてんかんなどの慢性疾患がある犬や猫では、お薬や療法食の確保が命を守るために重要になる場合があります。
災害はいつ起こるか分かりません。しかし、普段から準備を進めておくことで、いざという時の不安を減らせます。
そこで今回は、台風や地震などの災害時に慌てないために、犬や猫のために準備しておきたい防災対策について解説します。

■目次
1.台風や災害のとき、犬や猫に起こりやすいトラブルとは?
2.ペットの災害対策として準備しておきたいもの
3.慢性疾患のある犬や猫は「お薬を切らさないこと」がとても重要
4.災害時の避難で大切になる“普段からの慣れ”
5.地域の動物たちを守るために|当院が大切にしている災害への備え
6.まとめ
台風や災害のとき、犬や猫に起こりやすいトラブルとは?
台風や地震が発生すると、停電や断水が起きたり、避難生活を余儀なくされたりする場合があります。
このような環境の変化は、犬や猫にとって大きなストレスになるため、さまざまな体調変化が表れることがあります。
例えば、以下のような変化がみられる場合があります。
・食欲が落ちる
・下痢や嘔吐がみられる
・落ち着きがなくなる
・吠え続ける、隠れて出てこなくなる
・トイレの失敗が増える
普段は元気に過ごしている犬や猫でも、慣れない環境では強い不安を感じることがあります。そのため、「うちの子は大丈夫」と考えず、災害時にはいつも通りの生活が送れなくなる可能性を前提に準備しておくことが大切です。
さらに、災害発生直後は道路状況や交通機関の影響によって、すぐに動物病院を受診できないケースも考えられます。そのため、自宅や避難先で一定期間過ごせる備えが欠かせません。
ペットの災害対策として準備しておきたいもの
災害時に慌てないためには、犬や猫に必要な物資を事前に備蓄しておくことが重要です。
目安として、少なくとも数日分から1週間分程度は準備しておくと安心でしょう。
<準備しておきたいもの>
・フード
・飲み水
・ペットシーツ
・猫砂(猫の場合)
・リードやハーネス
・キャリーケースやクレート
・タオルや毛布
・お気に入りのおもちゃ
特に毛布やおもちゃなど、普段から使い慣れている物には安心できるにおいが残っています。避難先でも落ち着いて過ごしやすくなるため、防災用品と一緒に準備しておくことをおすすめします。
また、物資だけでなく以下の用意も大切です。
・迷子札の装着
・マイクロチップ情報の確認
・ワクチンの接種証明書
・持病や服用中のお薬の記録
・かかりつけ病院の連絡先
これらをまとめておくことで、万が一離ればなれになった場合や避難先で診察を受ける場合にも役立ちます。
慢性疾患のある犬や猫は「お薬を切らさないこと」がとても重要
心臓病やてんかん、内分泌疾患などで継続的な治療を受けている犬や猫では、災害時のお薬不足に特に注意が必要です。
災害が発生すると、道路状況の悪化や物流の停止などによって、予定通りに受診できなかったり、お薬を受け取れなかったりする可能性があります。
そのため、当院では日頃から「薬を切らすと命に関わる可能性がある犬や猫は、しっかり事前に準備してほしい」とお伝えしています。
普段から余裕をもって受診し、必要に応じて多めの処方について相談しておくと安心です。
実際に当院では、慢性疾患のある犬や猫の飼い主様に対して、災害への備えとして余裕を持ったお薬の管理をお願いする場合があります。
また、療法食を食べている犬や猫も注意が必要です。
災害時に普段と異なるフードへ急に変更すると、症状が悪化したり、消化器症状が表れたりする場合があります。
そのため、療法食についても最低2週間分程度は備蓄しておくと安心でしょう。
災害時の避難で大切になる“普段からの慣れ”
ペット防災では、防災用品を準備するだけでは十分とはいえません。
大切なのは、避難先で犬や猫ができるだけ落ち着いて過ごせるようにしておくことです。
避難所や車中泊では、普段とは異なる環境で生活するため、大きなストレスがかかります。
そのため、日頃からキャリーケースやクレートに慣らしておくことが重要です。
例えば、以下のような方法で少しずつ慣らしていくと、避難時の負担を軽減しやすくなります。
・キャリーケースの中でおやつを与える
・普段の寝床として使う
・短時間から入る練習をする
なお、猫では身を隠せる空間が安心につながる場合があります。一方で犬では、飼い主様のにおいが付いたタオルや毛布が落ち着くきっかけになるケースも少なくありません。
何に安心感を覚えるかは犬や猫によって異なります。その子に合ったアイテムを見つけておくことも、防災対策の大切な一歩です。
地域の動物たちを守るために|当院が大切にしている災害への備え
当院では、一次診療からセカンドオピニオンまで対応する動物病院として、地域の犬や猫、そして飼い主様に寄り添った医療を大切にしています。
その中で、院長は高知県獣医師会の災害対策講習会の委員を務めており、日頃から災害時の動物支援について学びながら活動しています。

院長には、「災害が起きた時に、地域の動物たちを支えられる存在でありたい」という思いがあります。
そのため当院では、水やフード、お薬などを日頃から備蓄し、万が一の事態に備えています。
もちろん、災害時には病院もさまざまな影響を受ける可能性があります。しかし、少しでも地域の犬や猫、そして飼い主様のお力になれるよう、できる限りの準備を続けています。
災害への備えは、ご家庭だけでなく地域全体で取り組むことが大切です。当院もその一員として、今後も防災への意識を高めながら取り組んでまいります。
まとめ
台風や地震などの災害への備えは、防災グッズをそろえるだけではありません。フードや飲み水を備蓄したり、避難生活を想定してキャリーケースに慣らしたり、お薬や療法食を余裕をもって準備したりすることも大切です。
特に慢性疾患のある犬や猫では、お薬が不足すると健康状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。日頃から計画的に受診し、災害時を見据えた準備を進めておくと安心です。
なお、当院では院長が高知県獣医師会の災害対策講習会の委員として活動するとともに、水やフード、お薬などの備蓄にも取り組んでいます。
地域の犬や猫、そして飼い主様が少しでも安心して過ごせるよう努めておりますので、災害への備えや持病の管理について不安な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
高知県南国市の『なんごくアニマルクリニック』
TEL:088-863-0039
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