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2025.07.31 猛暑の高知で気をつけたい!犬と猫の熱中症予防ガイド|室内での注意点と短頭犬種の呼吸チェックも解説

高知県南国市の夏は、日差しが強く気温や湿度も高いため、毎年多くの飼い主様から「熱中症にならないか心配…」というご相談をいただきます。特に近年は、地球温暖化の影響もあり、年々厳しい暑さが増しています。

「室内にいるから安心」と思ってしまいがちですが、実際にはお部屋の中でも熱中症を発症するケースは少なくありません。特に、エアコンをつけていない時間帯や、風通しが悪く熱のこもる場所では、犬や猫も体温がうまく下がらず、体調を崩してしまうことがあります。そのため、室温や湿度の管理をしっかり行い、常に快適な環境を保ってあげることが大切です。

今回は犬や猫の熱中症について、早期に気づくためのサインや特に注意が必要な短頭犬種の呼吸チェック方法、予防法などをご紹介します。

■目次
1.おうちの中でも熱中症になる?見落としがちなリスク
2.こんなときは注意!犬や猫の熱中症のサイン
3.短頭犬種はとくに注意!おうちでできる呼吸チェック
4.今日からできる予防法|温度と水分の管理がカギです
5.当院でできること|予防の相談から治療までしっかりサポート
6.まとめ|“気づいてあげること”が何よりの予防です

 

おうちの中でも熱中症になる?見落としがちなリスク

熱中症は屋外での出来事というイメージが強いかもしれませんが、実は室内でも十分に起こり得るものです。特に以下のような環境では注意が必要です。

エアコンを使用していない部屋
換気が不十分で熱気がこもる空間
直射日光が差し込む窓辺で長時間滞在する

これらの状況では、犬や猫が自分で温度を調整することが難しくなり、体に熱がこもってしまいます。

また、「ちょっとだけだから」と思って車内に犬や猫を残すのも非常に危険です。真夏の車内は、数分で50℃を超えることもあり、短時間でも命に関わることがあります。特に「室内熱中症」への誤解が多く見受けられるため、室内や車内でも常に熱中症リスクがあるという認識を持つことが大切です。

 

こんなときは注意!犬や猫の熱中症のサイン

犬や猫の熱中症は、以下のような症状を見逃さないことが早期対応の鍵となります。

 

<初期症状>

ハァハァと荒い呼吸をする(パンティング)
よだれの量が普段より多くなる、あるいは垂れる
落ち着きがなくなる

 

<症状が進んだ場合>

ふらつく、意識がもうろうとする
嘔吐や下痢が見られる
ぐったりして元気がなくなる

重症化すると、痙攣を起こしたり意識を失ったりすることもあります。このような場合は、命に関わるため、迅速な処置が必要です。飼い主様が少しでも「おかしいな」と感じた時点で、すぐに動物病院に連絡してください。

動物病院の受診の目安と夜間診療の特徴についてより詳しく知りたい方はこちら

 

短頭犬種はとくに注意!おうちでできる呼吸チェック

パグやフレンチブルドッグ、シーズーなどの短頭犬種は、鼻腔が狭く気道の構造上、呼吸による体温調節が苦手です。そのため、他の犬種よりも熱中症にかかりやすく、日頃から特別な配慮が求められます。

ご自宅での呼吸チェックとして、以下のポイントを参考にしてください。

 

<呼吸の速さに注意>

呼吸が浅く、間隔が短くなっているときは注意が必要です。

 

<舌や歯茎の色>

普段はピンク色ですが、青紫色に変わっていたらチアノーゼの可能性があります。

 

<いびきの変化>

いびきの音が以前より大きくなったり、異音が混じるようになったりする場合は、気道に何らかのトラブルが生じているかもしれません。

これらの変化に日頃から気づけるようにしておくことで、呼吸器の不調や熱中症の兆候を早期に察知することが可能になります。

 

今日からできる予防法|温度と水分の管理がカギです

熱中症予防には、室内の環境を適切に整えることが重要です。室温は犬では23〜25℃程度、猫では26〜28℃程度、湿度は50〜60%程度が目安とされています。設定温度に注意しつつ、以下のような対策も併用しましょう。

冷感マットを敷いて、犬や猫が自ら体を冷やせる場所を用意
サーキュレーターを使って空気を循環させ、部屋全体を均等に冷やす
凍らせたペットボトルや保冷剤などをタオルに包んでベッドのそばに置く

また、外出や散歩の際は、暑い日中は避けて、朝や夕方の涼しい時間帯を選びましょう。また、水分補給も熱中症対策には欠かせません。水飲み場は1か所ではなく、複数設置しておくと安心です。水がすぐにぬるくなる夏場は、こまめに取り替える工夫も必要です。

 

当院でできること|予防の相談から治療までしっかりサポート

当院では、熱中症の予防を重視し、事前の対策から万が一の対応まで、幅広くサポートしています。

ご家庭でのエアコンの設定温度や、犬や猫の過ごし方に関するアドバイスはもちろん、短頭犬種の呼吸状態についてのご相談にも対応可能です。

また、熱中症が疑われる場合には、体温を下げるための処置や、脱水に対する点滴、呼吸管理など、適切な治療を速やかに行える体制を整えています

大切なご家族である犬や猫の健康を守るためにも、どうぞお気軽にご相談ください。

 

まとめ|“気づいてあげること”が何よりの予防です

「熱中症は外でなるもの」と思い込んでしまうと、室内でのリスクを見落としてしまうかもしれません。しかし実際には、ちょっとした油断が犬や猫の命に関わる事態を招くこともあります。特に短頭犬種のように体温調節が難しい犬にとっては、わずかな環境の変化も大きな影響を及ぼす可能性があります。

そのため、飼い主様が日々の変化に敏感になり、「いつもと違う」と感じたときにすぐ対応することが、最大の予防策となります。

暑い夏を安心して過ごすためにも、分からないことやご不安なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

高知県南国市の『なんごくアニマルクリニック』
TEL:088-863-0039

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