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2026.05.08 高知県は犬や猫のSFTSの多発地域!?|症状や人への感染リスク・予防法を解説

「ノミやマダニの予防をしているから安心」と感じている飼い主様も多いのではないでしょうか。

しかし近年、高知県ではSFTS(重症熱性血小板減少症候群)への関心が高まりつつあり、犬や猫だけでなく飼い主様にも関わる感染症として注意が必要とされています。

実際に、予防を行っていても感染が疑われるケースが報告されることもあり、「完全に防げる」とは言い切れないこともあります。そのため、正しい知識を身につけ、日常の中で意識して備えることが大切です。

今回は、犬や猫のSFTSについて、症状や人への感染リスク、そして予防の考え方などをわかりやすく解説します。

■目次
1.SFTSとは?犬や猫、人にも関係する感染症
2.どのように感染するのか|「噛まれた瞬間」にもリスクがある可能性
3.犬や猫に見られる症状
4.飼い主様への感染リスクについて
5.予防の考え方|「予防薬+日常の意識」が大切
6.まとめ

 

SFTSとは?犬や猫、人にも関係する感染症

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは、マダニを介して感染するウイルス性の病気です。ニュースなどで耳にした経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、この感染症は犬や猫だけでなく、人にも感染が確認されています。

また、マダニは山や草むらなどに多く生息していますが、高知県は自然環境が豊かであることから、マダニが生息しやすい環境にあります。実際に、高知県は人口あたりの患者数が多い地域であるという報告もあるため、マダニの活動が活発になるこれからの時期は特に注意が必要です。

 

どのように感染するのか|「噛まれた瞬間」にもリスクがある可能性

SFTSは、マダニに咬まれることで感染すると考えられています。これまでは、マダニが長時間吸血するほど感染リスクが高まるとされてきました。

しかし近年では、咬まれた時点で感染する可能性があるという指摘もみられ、学会などでも議論が進められています。

ただし、現時点ではすべてが明確になっているわけではありませんが、こうした知見を踏まえると、「早く取れば安心」と過信せず、そもそも咬まれない環境づくりが重要といえます。

 

犬や猫に見られる症状

SFTSに感染すると、以下のような症状が表れることがあります。

・発熱
・元気の低下
・食欲不振
・嘔吐 など

ただし、初期の段階では目立った変化が乏しかったり、一時的な体調不良のように見えたりする場合もあります。そのため、「少し様子を見よう」と判断してしまうケースも少なくありません。

しかし、なかには短期間で状態が悪化したり、重篤な経過をたどったりすることもあるため注意が必要です。もしも普段と違う様子が続く場合や判断に迷う場合には、早めに動物病院へ相談することが安心につながります。

 

飼い主様への感染リスクについて

前述したように、SFTSはマダニに咬まれることによって感染するとお伝えしましたが、実は犬や猫から人に感染したという報告もあります。

というのも、SFTSを発症した犬や猫の尿や糞便、唾液、血液などにはウイルスが含まれています。そのため、発症した犬や猫の体液に誤って触れることによって、人へ感染する可能性が指摘されています。

このようなリスクを防ぐためには、体調不良時には手袋をしてケアや掃除をすることはもちろん、日頃からお世話をした後は手を洗うなどを心がけ、直接体液に触れることがないよう注意することが大切です。

 

予防の考え方|「予防薬+日常の意識」が大切

SFTSの予防においては、ノミ・マダニ予防薬の継続的な使用が基本となります。一般的には月に1回の投与を通年で続ける方法が推奨されています。

<img src="veterinarian-checking-dog.jpg" alt="聴診器を使って小型犬を診察している獣医師">

ただし、予防薬を使用していれば絶対に感染しないとは言い切れず、使用していても感染が疑われる事例が報告されることもあります。そのため、予防薬に加えて以下のように日常の意識を高めることが大切です。

 

<具体的な対策>

・草むらや山林など、マダニが多い場所への立ち入りには注意する
・散歩後は体表を確認し、マダニが付着していないかチェックする
・元気や食欲の変化など、日々の体調をこまめに観察する

 

なお、万が一感染した場合でも、早期に異変に気づいたり、適切な対応につなげたりすることで、回復の可能性を高めることが期待されます。

さらに詳しい予防方法については、以下の記事をご覧ください。

犬や猫のノミ・マダニ予防完全ガイド|危険な感染症と効果的な予防法についてはこちらから

 

まとめ

SFTSは、犬や猫だけでなく飼い主様にも関わる感染症です。そのため、「予防しているから大丈夫」と安心するのではなく、正しい知識を持ち、日常の中で意識していく姿勢が大切です。

また、予防薬の継続とあわせて、生活環境への配慮や健康観察を積み重ねることで、リスクの軽減につながります。特に高知県のように自然が多く、マダニが生息しやすい地域では、その意識がより重要になります。

なお、当院ではノミ・マダニ予防のご相談はもちろん、体調の変化に関する不安についても丁寧に対応しています。気になる点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

■関連する記事はこちらから
高知県での犬のフィラリア対策について|フィラリア予防の重要性と適切な予防期間

 

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<参考文献>
前田健ほか. “SFTS発症動物について(ネコ, イヌを中心に)”. 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト. 2019年7月.
https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/8988-473r06.html(参照:2026年4月13日閲覧)